代表 伊藤和久



   ものごとが始まるときは、ふとした思いつきや何気ない一言が一歩目であることが多い。

   それが偶然であったか、必然であったかは、勇気ある一歩を踏み込んで関わった当人しか決められません。か

  りに偶然であっても、そこになんらかの意志と必然性を含んでいるものです。 

  「快ネット北海道」は、いくつかの偶然が、意志と必然性に繋がれて誕生しました。「快」は瓜生良介先生が提唱し

  約20年にわたってコツコツと蒔いてきた種「快医学(快療法)」の「快」からいただきました。「快医学(快療法)」とは

  心とからだのささやきに耳を傾け、心地よいと感じる方向へもっていってあげると自然治癒力が最大限発揮されて

  その人のもっとも良い状態になっていける、という至極シンプルな健康自立の方法です。「心とからだに気持ちいい

  ことすればいい」という、ひどく簡単なことができずに体調を崩し、苦しんでおられる方がほんとうに多いのです。そ

  の姿がそのまま今の社会状況とも重なっていて、不快を不快で上塗りしていくばかりで、人の心とからだばかりで

  なく、社会の自然治癒力も、環境の自然治癒力も、どんどん失われつつあります。これだけ健康や自然食が叫ば

  れながら、病む人が増える一方なのは、ひとつには毎日食するものが生まれ育つ現場から大きく遠ざかっている

  ことも大きな原因ではないか、とも思います。操体法を生んだ、故・橋本敬三先生は「生きていく素質があるから生

  まれてきたんだ」と語られました。私たちはもともと、健康に明るく楽しく気持ちよく生きていくために生まれてきたの

  です。それをどこかで取り違い、生命のルールに違反して、心とからだに不快な状況を作り出して行き詰っている

  だけです。まずは自分の暮らしの中で、自分の心とからだに問いかけて、その生命のルールをもう一度振り返って

  みませんか?そして、とりたてて特別なこととしてではなく、もっともっと普通に「健康で楽しい人生」を生きられる自

  分を探してみませんか。「快ネット北海道」は、そんな思いを抱いた人が集う会として歩んでいきたいと思っています。

                                                            2006年6月


inserted by FC2 system